外食産業の行方/これからの成長戦略をどう描くか?

相次ぐ外食のメニュー不当表示問題。
まだまだ氷山の一角だろうと思っています。

あれもこれも、、、
知っていること「業界の裏話」を書けば
恐ろしくて夜も寝られなくなります。

それほど「食品加工技術の進化」と「偽装」は
紙一重だと言うことです。

私が外食(レストラン)事業に関わったのが15年ほど前。
それから、ずっと続くデフレの時代に
レストランでお客様が使う金額は横ばいか、
むしろ地方ではずっと下降傾向に思えます。

そもそも、3,000円(ひどいところは2,500円とかもありますが)で
飲み放題、食べ放題、消費税も込み込みとか。。。
まともな「食」を提供しようとすれば
利益を削りながら経営をするしか無いのですが
そんな中で大手居酒屋チェーンは業績を伸ばし続けてきました。

人件費、地代、原価経費、その他もろもろの販管費を考慮すると
一等立地ではやっていけるはずの無い低価格で
ナショナルチェーンは売上げを伸ばし続け
尚かつ利益を増やし続ける。

そこに「なぜだろう?」と疑問をもたずにやってきた
大きなツケが回ってきたのだろうと思います。

弊社の基幹店舗であり大黒柱の一平寿司。
この看板商品である「海老」ですが、
メニューにもWEBにも”天然物の大きな海老”と表記しています。

開示すれば、我々は先代(亡父)の時代から
ギアナ海老(ギアナピンク)を使っています。

これは、日本には輸入量が少なく希少な高級天然海老。
ホテルや高級料亭、寿司店などで主に使われますが
養殖ブラックタイガーに比べて数倍の旨みがある一方で
近年漁獲量が少なく値段も高騰しています。

この種を使うことには理由があり
それはボイル(茹でて)して使う『レタス巻き』に最適だからです。
ソース(自家製マヨネーズ)と海苔の風味に負けない
豊かな風味と甘み、そして歯ごたえを持っている最高の海老です。

我々は、ずっと先代の教えそのままに
一貫して変わらない味を守っています。

もちろん、国産の生海老(車海老など)も検討したようですが
1日に多い時には1000本以上を巻くレタス巻きには
あらゆる面を考慮して「レタス巻きにはこれが良い」と判断して
使い続けているということです。

一連のニュースを見て、
長年おつきあいのある仕入れ先を疑うわけではないのですが
「天然物」という基準に間違いが無いかどうかを確認しました。
お客様からの問いあわせにもきちんと対応できるようにと、
原産地証明まで取り寄せましたが
まったくむなしい作業です。。。
(もちろん、基準に間違いはありません)

※厳密には、ギアナピンクもしくは、ブラジル海老
■ブラジル海老とは
主にギアナ、ブラジル、コロンビアの南米東海岸で漁獲され、
体の色は薄ピンク色から赤褐色まであり、漁獲時期や漁獲場所によりやや違いがある。


料理にはそれぞれ適した食材があり、
それが別にバナメイ海老であろうが、養殖ブラックタイガーであろうが
それ自体が悪いわけでは決してありません。

日本の養殖技術の進化は目覚ましく、間違いなく「世界一」です。
そのうちに、「まぐろ」はほとんどが養殖に変わりますし、
天然資源は減少する一方です。

他の商材でも同じで、
ブランド地鶏が地位が上だというわけでも、
宮崎若鶏(ブロイラー)が悪いわけでもない。

その価格と趣向に応じた
最適な選択を堂々とすれば良いだけなのです。

ブランド信仰を創りだしているのは
装飾や形容詞に飾られたメニューをありがたがる
消費者でもあります。

そして、それを悪意を持って
「利用しようとする」マネジメントが
いまの外食を腐らせたのだろうと思います。

昨日、某ホテルの謝罪会見で
シェフ(調理人)にお詫びをさせている光景を見ました。

誤解を承知で書きますが、、、
料理人は、マネジメントの締め付けが異常でなければ
決して好んで偽装をするような人種では無いと信じています。

「お客様に喜んでいただきたい」
その一点の理念で、たとえ何時間でも、狭い厨房でも、
辛抱強く働くことのできる理想高き素晴しい職業なのです。

そのシェフ達があんな悲しそうな顔をして
何か言いたいことがあるのにそれをかみ殺して
淡々とお詫びをしている風景を見て
心から悲しく失望を感じました。

この人は、素晴しい腕を持っていながら
いつから心を売らなくてはならなかったのだろう。

こうして、日本では優れた職人が殺されていき
海外(欧米、欧州)でそうであるような
「憧れの職業」では無くなっていくのだろう。

むろん、彼らを擁護する余地はありません。
何が悪いと断ずるような恐れ多い気持ちもありません。

むしろ、私自身は
ここから日本の外食は「変わっていく」という
そんな前向きな予感を感じています。

私達一平グループが目指すのは
地域に根ざす、地域の皆さんに愛される店づくりです。

決して高級食材を使えるような店ではなくとも、
それでも、佳いものは良いと認められるような
正直な集団でありたいと思っています。

あたりまえのことを、あたりまえに。

何も変わらずこれまでのことを
これまでと同じようにするだけです。

その中で、「九州パンケーキ」をはじめとする
地産プロダクトを成長戦略の柱をして捉え
果敢に全国、そして海外のマーケットに飛び込んでいく。

外で得た利益を還元する先は
僕らが育てられた地域であるべきで、
10年後も20年後も「当たり前」でいられるように
適正利益を常に既存店舗の改装や人の成長に振り向けていく。

この街で生きていく為に
そして次世代に引き継ぐ為に、
社員全員が「当たり前」でいられる
健全なマネジメントでありたいと思うのです。

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